落ちている杏

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梅雨空です。でもこんなときは走りやすくて嫌いじゃない。
この時期、近所の公園では杏が落ちてます。もう数は少ないけど通りかかるたびに拾って食べます。

そういえば長寿で知られるパキスタン北部のフンザの人々は杏をたくさん食べてるとか。自然にあって拾えるものだからなのか。
フンザ実験の話は有名で私が言うまでもないけど面白い。
イギリスのロバート・マッカリソンさんが半世紀も前にネズミを使って行なった実験です。
ネズミを3グループに分けて、ひとつはフンザ食、もうひとつはベンガル食、そしてあとひとつは英国食を与えて様子を見るというもの。どの国民食も低所得者層が普段食べているもので、フンザは小麦全粒粉を水で練って焼くチャパティと生野菜や果物などのローフード。ベンガルはスパイスを使ったカレーや乳製品などのラクトオボ系ベジタリアンらしきもの。英国のは白パンにマーガリンにジャムや缶詰肉など欧米の廉価な食事。
結果は歴然。2年3ヶ月の後、フンザ食のグループはなんら問題なく健康を維持したのに対し、ベンガル食のネズミの殆どに、器官に病変が現れ精神に異常も見られたらしい。英国食に至っては健康なネズミは一匹となく、共喰いまで見られたという。そんなフンザでは100歳以上の人がゴロゴロいて元気に野良仕事もしてるらしい。
お茶とチャパティとその辺の果物や野草を生のまま摘むだけで一生元気だとは羨ましい限り。
でも昨今は欧米のいろんなものが入りこみ長寿伝説は崩れてきたそう。
大腸ガンとか乳ガンとか欧米に多かったものが日本に増えてきたことと、どこか近いものを感じます。

そんなことを思い出しました。
杏パワー、ちょっともらえた本日です。

やっぱりホラーが好き

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今日は『死霊館 エンフィールド事件』を観ました。『ソウ』や『インシディアス』などで知られるホラー界の大御所ジェイムズ・ワン監督の新作です。久しぶりにガツっときたホラーでした。

これ、実話なのです。1977年のロンドン北部エンフィールドで起きたポルターガイスト現象で、実際の音声や映像なんかも残っていて警察にも保管されてるとか。

シングルマザーと4人の子供たちが家に棲まう奇怪なものに攻撃され続けます。
大ヒットした『死霊館』に登場した超常現象研究家夫婦がまたまた立ち向かいます。

先日観た『ダゲレオタイプの女』はメチャメチャ湿度の高い日本的な怖さだったけど、こちらは西洋的な怖さ。いかにも事情のありそうな幽霊さんが何かを訴えるのとは違い、ベッドも包丁を空中に飛ばす理解不可能な異形のものです。
個人的怨みつらみより世界征服を狙っているようなグローバルな悪魔です。その感覚が面白い。でもこれが実際に起きたってことは、心霊界もお国柄があるのでしょうか。
日本では豪雨や雷を落としながら家をぶっ壊すお化けの話はあまり聞きません。深夜のトンネルや病院やタクシーとかに上品に出るというパターンが多い。暗い顔で佇む程度で、いきなり殴りかかってきたりしません。

西洋のお化けはワイルドですね。
それはそうと、この作品のチームが製作した『アナベル 死霊館の人形』を観たとき、試写場にアナベルちゃん人形が展示されてました。感動して写メを撮りブログに上げようとしたら、ケイタイが壊れました。
写真のバックアップ関連も消えてしまいました。たまたまでしょうが、思い出深いです。
今回も少し怖れてましたが大丈夫でした!

7月9日よりロードショーが始まります。
一見の価値ありです。

レコーディング終了

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作日の私の作業はコーラスとハーモニカ入れ。たくさんあったコーラスは大変だったけど終わって良かったです。お世話になりました!
写真は吸入器です。これライブやレコーディングのときには必ず持参します。
使わなくても御守りのようなもの。
今日はミュージックビデオの打ち合わせです。また次の目標に向かって頑張ります!

レコーディングレポ⑨

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今日は15、16曲目の歌入れをします。メインボーカルは録り終わる予定です。ゴールが見えてきたような。
全力で駆け抜けます!

ダゲレオタイプの女を観て思う

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昨日は黒沢清監督の新作を観ました。フランスで撮影された『ダゲレオタイプの女』です。全編フランス語で景色も色合いもフランスそのもの。
とても良かったです。ダークな幻影なような雰囲気。哀しいホラー・ラブロマンスです。
でも、思ったのは黒沢さんはフランスで撮っても日本だなぁということ。
死生観とか感情の機微が非常に日本的。それはとてもいいことで他国に誇れるものだと思います。
主演はタハール・ラヒムです。彼は『屋敷女』や『預言者』の頃から私、ずっと推してます。もちろん勝手にですが。予想通りというか、当然というか、今やフランスを代表する俳優になってます。
今回はメチャクチャこの人って器用!って感動しました。だって最後には日本人に見えてくるほどですから。
通常のフランス映画に出てくるフランス人はもっと大雑把じゃん、いい加減な癖に不機嫌そう(でもなぜか洒落ててカッコいい)で、議論のときだけ妙にテンション高い、というのがザ・フランス人でしょ。圧倒的偏見に満ちた私です。タハール・ラヒムは下心もある策士で、細かな愛情もある難しい役柄(とても日本的)を見事にこなしてます。
ヒロインのオリヴィエ・グルメも『女っ気なし』で観たときと変わってて、繊細なジャパニーズガールの雰囲気になってました。
フランス映画のフランス女は、もっと肩や胸を出しまくり、髪も起き抜けみたいでヨレヨレシャツを着たかと思ったら、次の瞬間は女豹のような目で男を射るものだと思ってました。オリヴィエさんは日本人みたいにスリムで、可愛いミニワンピとかタイツとかで、フェロモンは極力避けてるような印象。

マチュー・アマルリックが出てるのは彼の映画魂かなと。彼は映画監督でもあるし、大御所や際立ったひとの作品には参加したがる。探究心がそうさせるような。だって別に彼の役はそれほどメジャー俳優でなくても良さそうなものだったから。

そんなことを考えながら観てました。
私自身がレコーディング中だから、特に思うところがあったようです。洋楽はもちろん参考にして作るわけで、でも出来上がるのは紛れもなく日本のもので、またそうでなければいけないような気がします。
それが例えギリシャで作ったりアイスランドで録音したものであったとしても、しっかり根付いているものは捨てずに大事にしたい、そんな風に思いました。

『ダゲレオタイプの女』は10月からロードショーが始まります。またヒットするんだろうなぁ。