浅田文学の最高峰ついに!

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本日最後に観るのは、『柘榴坂の仇討ち』。
浅田次郎原作の小説を映画化したもの。中井貴一さんや阿部寛さんが出演する時代劇。
何を隠そう、私は浅田作品のファンだ。あのコテコテな泣き節には毎度やられる。また人情ものかと、わかっちゃいるけど乗せられて感動してしまう。映画もあまり外さないので今回も楽しみ。

死への準備は幸せのとき

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二本目に観たのは、『マルタのことづけ』というメキシコ映画。
ルコントも認めたというクラウディア・サント=リュス監督のデビュー作品。彼女自らが出会ったシングルマザーのマルタと、その子供たちの話。マルタはHIVポジティブの末期患者で四人の子供がいる。個性的な子供たちと哀しみを分かち合えたのは、クラウディアもまた孤独感でいっぱいだったからだろう。
家族でもなく友人とも何処か違う、不思議な距離感で一家と過ごした夏。生命を慈しむ愛情に満ちた時間は、死を迎えたとしても永遠に心に残る。美しい作品だった。

命令の奴隷になるな、良心の声を聞け

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さっき観たもの、『シャトーブリアンからの手紙』。
名作『ブリキの太鼓』のフォルカー・シュレンドルフ監督の13年ぶりの日本公開作品。
ナチ占領下のフランスで多くの罪なき命が奪われた史実を映画にしたもの。とても恐ろしいと共に、人間の良心とは何なのか深く考えさせられた作品だった。暗殺は報復を生み、報復は暗殺を生む。命令の奴隷になるな、良心の声を聞け、など胸に突き刺さる台詞の数々が素晴らしい。