花に思うこと

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私がうんと若かった頃、お花を貰うのは苦手でした。

綺麗にセンスよく、そして豪華になるに従って、花束とかアレンジメントはおそらく高価になります。
たぶん4桁になるんだろうなと想像すると、洗濯機の壊れた自宅を顧みます。
歯磨き粉を節約して石鹸や塩を使う我が身を振り返ります。
その4桁を新しい掃除機にしてもらえないだろうか、最安値じゃなくて最短距離で交通機関を選べるようにしてもらえないだろうか、と意地汚く思いました。

生の花は消え物で、1週間とか季節によっては2週間とか目や鼻を愉しませてくれた後に枯れてしまいます。
はあ、無駄だわぁと思ってました、ずっと。同じ消え物なら飲食物の方がまだ有り難いのに、と。

でも最近少し変わりました。
いただく花は私の価値、そう思えるのです。

美しいものを選んでくれたなら、それが私に見合うということ。
高価なものなら、私にはそれしかないと想像してくださったということ。
こんなありがたいことはありません!

この美しいお花の似合う自分にならなければ。自分の中にまだ隠れている美しさを見つけ育てたい、そう思うようになりました。


そんなわけでクリスマスにもらった花束の一部をドライフラワーにしました。
縁取りのあるクリームとオレンジ色の薔薇です。
絶妙カラーは乾かしてもいいニュアンスになります。

ドライフラワーは死んだものだから運勢的に良くないという意見もありますが、大切なときを更にゆっくり味わえるという意味ではありだと思います。

アンティークの絵と色味が合っていたので隣に置いてみました。
私の部屋も少し暖かみのある感じになりました。