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圧倒的な映像美。テレンス・マリック監督の最新作『トゥ・ザ・ワンダー』は恐ろしく美しい作品だ。
ふたりの男女はモンサンミッシェルで出会う。モンサンミッシェル自体、美しいものだがマリックが配したモンサンミッシェルバックにベン・アフレックとオルガ・キュリンコが抱擁してる画は、なんだこれ!ってくらい絵画的。レイチェル・マクアダムスとも関係するベン・アフレック。オクラホマの枯れた草と共に戯れる男女。一流ブランドの広告写真でしょうか。美し過ぎます。
きっと見落としてるとこがあるんだろうな、という感想が残る。台詞も少なく、説明的なものは皆無。観たひとそれぞれが、愛についての個人的な回想を巡らす作用がある。だから、ふと「あれ、ちゃんと観てないかも」って時折思う。でもきっとそれが正しい観賞法なんだ。テレンス・マリックは観客に多くを託す。それぞれの解釈があって、どれも正しい。不思議な感覚を経験させてくれる偉大な作家だ。
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