ロード・オブ・セイラム

めちゃくちゃ期待して観に行った『ロード・オブ・セイラム』。ロブ・ゾンビが監督と脚本と制作をしている。
B級ホラー色バリバリのフライヤーに惹かれていた。「超おバカな話で笑えました」と書きたかったのだが、正直違う印象だった。立派なお家芸だった。
ホラーファンはこういうの喜びますってポイントをちゃんとこなしてるイメージ。
魔女話です。昔の魔女狩りの恨みが、現代のヒロインに取り憑き可哀相なことになる。ドレッドヘアのヒロインはラジオのDJでロック系なひと。送り付けられたレコードは怪しい音楽で、それを聴いた女性が皆おかしくなってしまう。魔女の呪いが込められてるから、なんてお話。
題材も安っぽいゴシック調のデザインもいい。だが何かが物足りない。ヒロインの部屋の大家3姉妹がヤバい婆さんで、みたいなことを聞いてたから、どんな気持ち悪い婆さんが出てくるのかと思ったら、小綺麗で芝居のしっかりした女優さんらで老婆というのも失礼に感じた。ヒロインはドラッグ中毒のはずだけど、イマイチ飛んでない。サイケデリック・トリップとはいえないよう気が・・・
ロックもメタルも形になるものだし、ホラーもそんなものなのかもしれない。でも好き過ぎてやっちゃいました系のエネルギーが一瞬でも感じられる方がいいかなと思った。まあ、ホラーというのはあれこれ知識をひけらかし文句言いながら観るのが醍醐味なので、そういう意味の楽しさがある作品だった。9月28日よりヒューマントラスト渋谷とテアトル梅田にて公開。ホラーファンの皆さまのご意見お待ちしてます。
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