ムービー43

これ最高!試写会で担当のひとにそう伝えた。そしたら、その広報の女のひとはそそくさと逃げて行き、評論家っぽい中年男性を追いかけアピールしていた。
どこもかしこも駄目っぷりが素晴らしい『ムービー43』。コメディーと下ネタが大好物の私にはぴったりな作品。世界に酷評の嵐を吹き荒らしているらしい。
デニス・クエイドがいっちゃってる脚本家を演じるオープニング。「心温まる映画だが、ヒットも狙える」と大物プロデューサーを押しかける。その彼の喋る作品のアイディアがとんでもないものばかり。
私は「ネック・ボール」でノックアウトされた。キャリアウーマンのケイト・ウィンスレットが法律事務所の重役でイケメンのヒュー・ジャックマンとブラインドデートをする話。高価そうなストールを外したヒュー・ジャックマンの首に放送禁止のものがぶら下がってる。しかも誰も気にしてない様子。エアコンが寒いと縮こまり、飲み物に浸かりそうになる。超セレブな会話しながら連動して動く物体。ケイト・ウィンスレットのリアクションがリアルで、私のツボに入ってしまった。思わず吹き出した。涙が出るほど笑ってたら、隣の男の人が引いていた。でも、そのうち会場中に伝染したようで結局、皆様大爆笑になってしまった。
そのあとに続くエピソードも下品、下劣、下衆の3Gを貫き通す馬鹿ばかしさ。出てくる俳優は豪華過ぎる面々。なんで出たの?キャリアは大丈夫?って感じの可哀相なものばかり。
非常に大掛かりにB級を仕立て上げたような遊び心というか、どこまで本気でどこからが投げやりなのかわからない。とにかく「酷評」をお願いしたいらしい。
でも残念ながら私は楽しく拝見しました。
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