31年目の夫婦げんか

『プラダを着た悪魔』のデヴィッド・フランケル監督の新作は今日公開の『31年目の夫婦げんか』。メリル・ストリープとトミー・リー・ジョーンズが夫婦の設定。
倦怠期夫婦のヒューマンコメディーか、ハリウッドって感じだよな、と馬鹿にしながら観に行った。
だが、意外に面白い!架空の島の滞在型セラピーというシチュエーションは、旅気分になって心が躍る。メリル・ストリープの服もピンクやブルーグレーだったりして、いちいち可愛らしい。
あからさまにできない性の悩みがふたりの問題だ。トミー・リー・ジョーンズ演じる夫は日本の中年男性にも通じるような手抜き男。口に出してコミュニケーションを取ることを面倒臭がる。ちょっとした性行為のすれ違いに傷付いて「もうこの女とはやらない」、「見知らぬ女ならソソるんだけど」って、いかにも有りがちじゃない?話せば早々に解決しただろう些細な事象なのに。自らのプライドから無視してしまったことが長年のしこりになる。挙げ句の果ては熟年離婚?これって日本の夫婦、私からすると親世代の話みたい。
しかし、いつも女性は柔軟だ。年取っても変わることを恐れない。こんな風に思い切って他人の手に委ねて解決するのも一案だろう。セラピー大国のアメリカらしい。
男女のコミュニケーションに悩むひとの応援メッセージになりそうな作品だった。
ひとつ付け加えたいのは、トミー・リー・ジョーンズは、非常に話し好きな快活な男性らしいということ。頑固男ぶりがあまりにもリアルに見えるけど、こんなキャラクターではないそうだ。取り急ぎお伝えしときます。ぜひとも劇場へ。
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