25年目の弦楽四重奏

クリストファー・ウォーケンが今までのキャラとは違って、温厚な音楽家を演じる『25年目の弦楽四重奏』。
ベートーベンが亡くなる半年前に完成させた弦楽四重奏第14番。全7楽章を途切れることなく演奏するべきだとベートーベンは言い遺した。だがそれは簡単なことではない。楽器のチューニングができないってことだから。演奏をやめるべきか、調弦が狂ったまま互いにもがき続けるか。
そんなベートーベンの名曲を演奏する弦楽四重奏団の物語り。大変なチームワークを必要とする彼らのグループがぶちあたる人生の流れ。クリストファー・ウォーケン演じるチェリストのピーターがパーキンソン病を告知される。近い将来、身体が自由ではなくなることを受け止め、自分の後任者を提案するが、メンバーはなかなか事態を受け入れられない。
狂い始めたチームワークは、怒りや才能に対する嫉妬、あってはならない恋など、不協和音を巻き起こす。結成25年周年の演奏会はどうなってしまうのか。
ラストは泣いた。音楽も素晴らしい。クリストファー・ウォーケンはやはり凄い。人間は支え合って生きている、と心から思えた作品だった。もう公開している。
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