ウーマン・イン・ブラック

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数年前に別所哲也さんと斎藤晴彦さんのふたり芝居『ウーマン・イン・ブラック』をパルコ劇場に観に行った。
凝った装置もなく照明と役者さんの台詞だけで進んでいく、緊張感のあるクールな舞台だった。スリリングなホラーでありながら人情味もあり、とても感動した。
そして今『ウーマン・イン・ブラック』の映画版が上映中と聞いて観に行った。
ポスターを見るとずいぶん派手そうだ。ハリーポッターだ!と思わず叫びそうになる。彼が出てくると魔法が飛び交うファンタジーを思い描いてしまう。私のイメージの『ウーマン・イン・ブラック』は抑制のきいた心理ホラーだ。どうなるんだろうと期待が高まる。
結果、まったく別物だった。もちろん原作も舞台も一緒だけど。お化けはバンバン出てくる、子供は無残に殺される、壮大な風景、ゴージャスで不気味な屋敷、すべてが視覚化されていた。
面白かったのはお化けが悪者に徹してること。怖くて気持ち悪い。ひたすら憎しみの権化で慈悲の欠片もない。
日本のは何故か人情味を感じた。悪になるまでの過程を重視していた気がする。日本の役者さんが演じてたから、そう見えるのかもしれないけど。
でも映画版も大変面白かった。古典的なホラーで裏切らない。霧のかかった海は怖さ倍増。ハリーポッターのひと(すみません、お名前存じません)もいい感じだった。