イッセー尾形の凄さ
- 2015年7月18日 18:17
カテゴリー: 日記
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こんにちは。
もう土曜ですね。今週も映画をたくさん観ました。
私はどちらかというと洋画を昔から観てきまして、日本映画に関しては勉強不足だと思うことが多いです。
今週観た中に偶然、イッセー尾形さんが出演されている作品がふたつありました。
ひとつは『先生と迷い猫』という作品で行方不明になった猫を探すお話で、心が温かくなるようなものでした。
もうひとつは『ボクは坊さん』で、こちらは伊藤淳史さん主演のヒューマンドラマでした。
イッセーさんはどちらも偏屈なジジイ役なのですが、これが凄いのです。
元々、一人芝居でいろんな役を演じ分けられる役者さんとして有名ですが、映画で観ると絶妙な技をたくさん仕込んで
いらっしゃるのがわかります。
デフォルメして表現する舞台では、やり過ぎくらいが観客から見てちょうど良く感じることが多いのですが、スクリーンだと実物以上に巨大化されるカットもある為、その加減が難しいです。
劇場で鑑賞される楽しみを削ぎたくないので、あまり詳しくは言えないのですが、この二作品に見られる偏屈ジジイはどちらも違う偏屈ジジイでした。
ひとつ違いの特徴を挙げるなら、骨盤の位置です。
『先生と迷い猫』は元小学校の校長という堅物キャラに合わせて、骨盤が真っすぐになってます。背筋が伸び過ぎ!ってくらいで、畳み生活の正座に慣れている昭和な感じ。過去に軍事教育を受けた年代であるような匂いもします。
『ボクは坊さん』では、骨盤はグッと後傾しています。イメージでいうなら痩せたひとがお腹を出してヘコヘコ歩いてる感じです。これは農業を長年やってきた長老という役どころにぴったりでした。田舎に行くと、こういう姿勢のおじいさんがいるなぁと思いました。肉体を酷使して若干縮んでしまった、年月を感じさせるものでした。
こういうのはきっと脚本にも書かれていないし、役者さんそれぞれのプランで作り上げるものだと想像します。
撮影では衣装合わせのときなどに、演技プランを演出家と相談しながら、役柄を膨らませて行きますが、イッセーさんはもうその時点で完璧に仕上がっているのでは、と想像しました。骨盤や筋肉を自在に操ることができるのは、本当に凄いことです。
日本の映画もドラマも素晴らしいですが、もっともっとワールドワイドに活躍していただけたらいいなぁ、と勝手に思いました。
※両作品とも10月公開です。ぜひチェックしてみてください。