忘れられたワルツ

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スタジオの中休みに読んでるもの、絲山秋子さんの『忘れられたワルツ』。
絲山さんの作品は好きで全部読んでる。これも導入部から素晴らしい。

以下引用

「恋愛とはすなわち雑用である。不要でなく雑用である。
雑用は雑用を呼ぶ。仕事でも家のことでもなんでもそうだと思う。仕事は忙しい人に頼めと言うが本当に頼まれる。そういう時期に限ってオトコというものが現れる。人類の半数を占める性別のそれではなく、おつき合いしませんかとにこにこ寄って来る酔狂な輩である。しかもあちらは断然ヒマそうにしている。そんなオトコにつき合うのは雑用でしかない。しかし決して不要ではないから関わってしまう。」


巧みだ。痺れてしまう文章。
絲山さんは鬱でもあり、どこかの大学で教えてもいる。FMのDJもしてロック好き。長身美人のくせに不美人のふりをして硬い言葉を使う。とても好きだ。