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終わらない奇譚地獄、ヴォイチェフ・イエジー・ハスの1965年『サラゴサの写本』。古い絵巻物を幾つも集めて広げたような印象。
ポーランド映画だけど17世紀のスペインが舞台。マドリッド目指して旅をしてる青年が主人公なんだけど、たくさん登場人物がいて複雑な迷路みたい。
青年が体験した不思議なこと、同じことを過去に体験したひとの回想、青年が出会うひとの回想、回想に出てくるひとの回想、そのまた友人の回想など果てしない。
とても疲れた。ひとつの回想が終わったと思ったは別の話も聞いてくれと語られ始め・・・のパターンが続く。観てる方の気が変になってきて、最後の辺りでは新しい回想が始まりそうになると笑いが漏れてしまう。うんざりしながらも、ひとつひとつが良くできていて思わず引き込まれる。初めての体験だった。
会場はとても混んでて私は立ち見席の36番、通路に座って観た。終わったら3時間経っていた。
奇譚の回想は出揃い謎が明らかになっても、まだどこかの次元で続いてそうな感じで終了。長い夢を見た。