サタンタンゴ


昨日はタル・ベーラの1994年の『サタンタンゴ』が4Kデジタルになったものを観てきました。438分です!

タル・ベーラは好きです。
オンタイムで観た『倫敦から来た男』『ニーチェの馬』。両方とも日本で初公開の日に並んで初回を観ました。あの頃から私は結構な映画オタクでした。

ニーチェのときに短いトークショーがあって、このサタンタンゴの話も聞き興味をそそられたのですが、その長さゆえ手を出すことができませんでした。
タル・ベーラとしては全てのシーンが外せず真っ当な長さだとのこと。
映画のお仕事を齧らせていただくようになって、今回初めてのサタンタンゴ体験です。

ただただ圧倒されました。
モノクロの静かな世界だけど、そこに自分で呼吸しているような感覚になります。
無駄ばかりを引っ付けた人たちを無駄のない映像で写し取る感じ。
これがあったから更に、ミニマムな倫敦やニーチェへ行けたのだなと思いました。
時間は全然ミニマムじゃないですが。

タンゴの6歩前に6歩後ろへ進むステップに呼応した12章からなり、輪を描くような構成。
タル・ベーラはやはりかっこいいです。
ジワっと瞑想世界へ旅してきました。
12時30分にスタートして2回休憩を挟んで終わったのは20時半頃でした。