プライベートな領域

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先日、まあまあ混んだ電車に乗りました。9時5時で働く会社員の方が、少し残業して帰るような時間です。
私は降車口のドア横あたりに立ってました。まあまあ混んでますので、私の前にも数人いらっしゃいました。
ちょうど目の前にいた方は、少し疲れ気味に見えるサラリーマンっぽいひと。スーツのへたり具合とか髪の老化の様子で、50代くらいじゃないかと思いました。
この方も例に漏れスマホをずっといじってます。それはいいのだけど、LINEしてる画面が私から丸見えなのです。
もちろん覗くなど失礼なことはしません。しかし、まあまあ混んだ電車。見たくなくても見えてしまう。興味ないです、隠してください、と言える訳もなく、降りる駅に着くまでオッサンのLINEを強制的に見せられた印象です。
内容はといいますと(そんなことスルーしろよ、という声が聞こえてまいりますが・・・)ほぼどーでもいいことでした。
相手はどうも奥さんか彼女のよう。
女性のは「ハロハロ!〇〇はもう着いたよ〜今どこ?」とか「何食べる?△△があの店いいって言ってたよ」とかいう内容でした。〇〇は女性自身のニックネームらしきものが入ります。△△は多分ご友人のニックネームらしきものです。途中にスタンプがポップに幾つも挿入されています。
それに対し疲れたオッサンも一生懸命に文字を打っていました。
「電車の中だけどもうすぐ着くよ。一緒に買い物しよう」的なことを書いてます。
そしてすぐあとにまた書き出しました。
「××ハロハロいうの忘れた!××も早くギューしたいなー!」などと記されてました。
××というのはオッサンのニックネームらしきものです。エラく可愛らしいニックネームで、目の前にいるヨレヨレのオッサンからは銀河系の果てまで遠ざかったものに感じます。
言論の自由、思想の自由が私たち民主主義国家で暮らす国民の当然な権利です。
プライバシーだって保証されなきゃいけません。
何はともあれ、お幸せそうでよかったです。
見てしまい大変申し訳ありませんでした。

そんな腹黒な私ですが、ウルトラマン(ウルトラマラソンを完走したランナーのこと)になってからプライベートな領域が減っていくような気がします。
例えば以前は膝より短いスカートを履くときは必ずヒールのある靴を履いてました。だってその方が足が綺麗に見えます。ふくらはぎのムクミやアラも隠せます。
しかしそんなことは今や全く気にならなくなりました。ベタ靴で足を出しても平気です。ムクミ?だから何?って感じです。
また最近着てるトップスには普通のブラが付けづらいものもあって、ヌーブラとかストラップレスなものとかを使用するのが適してそうです。
以前ならガムテープやらを駆使して装着していたでしょうが、今は「だったら何も付けないでいいや」という気分になります。バンドエイドでも貼っておけばいいかと。
きっとプライベートな領域が減ってきているからだと思うのです。
内臓や粘膜くらいが私の人体の見せたくない部分で、その他はもはやプライベートではないという感じです。
別にお見苦しいものを敢えて晒したい訳ではないのでご安心ください。
でも着物を着ていた時代はプライベートばかりだったんだろうなと思います。感情も思想も隠されて謎だらけだったんじゃないかと。

一度空気に晒すと丈夫になるようです。
いいか悪いかは別にして、肌も心も晒してしまうと強くなるのだと思いました。

写真は庭のミントやパクチーを鉢に植え替えたもの。奴ら、特にミントは他を凌駕し繁茂するので鉢にまとめました。