ハーモニックマイナー
- 2013年11月28日 11:01
カテゴリー: 日記
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『ゼロの森』を作るときに凄くやりたかったことがあった。それはマイナーハープを使うこと。あまり一般では馴染みのないチューニングのもの。
私はハーピストだと昔は思っていた。歌よりハーモニカ、オリジナルの曲を作るのもハーモニカを聴かせる為とまで考えていた。世の中にはハーピストという職業があるけど地味で認知度は低い。せいぜいブルースやジャズを上手く演奏できるひとが、有名なアーティストのバッグで吹くくらいのものだ。オリジナルの味を出して仕事にするのは難しい。
それで考えた。技術をアップさせて誰かに使ってもらうのを目指すより、新しいことをしようと。
『マザーディヴァイン』という曲もそのひとつ。マイナーチューニングのハーモニカを使用した。私的には画期的だった。オクターブ奏法とシングルトーンの組み合わせも効果的になるように練習した。しかし全くウケなかった。何をやってるのか不明だったらしい。
馬鹿みたいに簡単なブルースフレーズを吹く方が凄いと言われる不条理。世の中なんてそんなもんさ、と腐ってハーモニカが嫌いになった。なるべく吹きたくない、歌だって歌いたいしと思い数年経つ。
そして今、手にするマイナーハープ。やはり好きだなぁと思う。次の蔦屋書店ライブで少しだけ使ってみたい。
リー・オスカーがソロになって初めて出したアルバムは、このハーモニックマイナーハープを全面に出している。
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