アルマジロ

luki オフィシャルブログ-130213_2033~01.jpg
非常にヤバい映画だった。2010年のもの。
アフガニスタン最前線アルマジロ基地、派兵されたデンマーク兵士の姿を追うドキュメンタリー。
国際平和活動という名目で半年ほどの期間をアフガニスタンで過ごす。家族や恋人と別れて戦地に向かう彼らはまだ若く、死んじゃったらやだなぁと見てて思った。
タリバンを偵察して平和を守る役割の彼ら。でも現地の住民には「あなたたちやタリバンは撃つだけ。死ぬのは私たち」と言われる。確かに半年やそこらで異国の状況を変えて救ってやるなどとほざくのは、浅はかな思い上がりもいいとこだ。
長い歴史と宗教がある、その地で生きてきたひとたちに、欧米型のご都合主義は理解されないだろう。
兵士は戦地でもゲームに興じていた。戦争ゲーム。とてもヤバい気がした。
そして実戦の機会が訪れる。数名のタリバン兵士を殺害した彼らは、極度のハイ状態になる。血まみれの遺体を引きずって武器を奪う様子は、ホラー映画も真っ青なくらいグロい。全てが本物。普通の若い男の子のはずなのに。
戦争は怖いというより、人間ってこうなっちゃうんだって感じ。
ひとが元々良心を持っていると私は信じない。良心を無理やり自分に入れて、維持していく努力こそが大事と思う。
そんなことを再認識した作品だった。