ローラ

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ファスビンダー3本目も観てしまった。1981年の『ローラ』。
スタンバーグの『嘆きの天使』を50年代のドイツに置き換えリメイクしたもの。マレーネ・ディートリッヒにあたるひとも金髪の綺麗なおねえさんだった。
ファスビンダー作品、全て観たわけではないが、これが一番馴染んだ。人間味があった。他の作品に出てくる女は形にあてはめられたような変なものだった。感情のない悪女だったり、ただ泣いてばかりのオロオロ女だったり。ゲイって本当にオンナを憎んでるのね~、と思ってた。
『ローラ』は色が素敵。オープニングの文字(たぶん出演者の名)が流れるとこは、茶系の背景に赤とピンクと薄いピンクと緑の文字。すごく鮮やかでポップだ。
ナイトクラブは赤いベルベット、売春部屋の内装は透明感のあるショッキングピンク。照明もいちいち美しい色がついていた。素晴らしい。
翻弄される真面目な役人の部屋は剛健なドイツっぽい感じだが、50年代のモダンさもあるスタイル。
話は相変わらずに不条理メロドラマ。でもそんなことより自らの美を具現化したかったかのように感じた。