マリア・ブラウンの結婚

luki オフィシャルブログ-121227_1827~01.jpg
すごい!痺れた。ライナー・ヴェルナー・ファスビンダーの『マリア・ブラウンの結婚』。
私の知らない名作がまだまだある、と未来も楽しみになった。ファスビンダーの名は耳にしたことはあるけど、観たのは初めてだった。
前半は演劇的な手法が鼻について、もっとナチュラルにやってくれないもんかなと思っていた。ストーリーは第二次大戦後のドイツで、運命に振り回された女性のしたたかな生きざま。松本清張って感じ?愛まみれの成り上がり?あまり得意でないジャンルのメロドラマだ。
でも製作は1979年。ファスビンダーは33歳だったはず。老年期の監督が若いおねえさんを撮ると、こんな感じかも。オヤジ臭い女像をよく作ったと思う。
ただイントロダクションの演出とエンディングの鮮やかさに痺れてしまった。ものすごくセンスが良く、色も音も風景もこれ以上のものはないと思えた。そこだけが血の濃い若さを吹き上げていたように感じた。
まだ他の作品も公開中らしい。観に行こうと思った。