ベンド練習中

luki オフィシャルブログ-121208_1525~01.jpg
ハーモニカは奥が深い。
ちょっと簡単なやつ吹いてくれる?と言われても簡単にはできない。簡単なことを簡単そうにやるには何年もかかる。
よく見るではないですか、一生懸命吹いてるバンドのボーカルさんを。それにしては大した音鳴ってないなってのを。
初心者の頃、「音楽は音を楽しむものだから、楽しめればOK。ハーモニカは心がすべて」ってよく聞いた。まったく嘘だ。後に聞いたら、若い芽は潰さなきゃいけないから油断させる為に言っているそうだった。
ハーモニカって、とても苦しいもの。いい音の為にたくさんの犠牲を伴う。
歌は下手になる。だって呼吸が反対だから。吸いながら歌う歌はない。息を大量に喉にぶつけて喉はかすれる。きっと活性酸素もたくさん吸っている。眉間やおでこの皺が深くなる。顔の筋肉を動かして音を変化させる為、見た目が悪い。女にとっては非常に厄介だ。美人ハーピストなるものはきっと存在しない。
でも最近ライブやって思った。ハーモニカが好きだなと。ベンディングダウンっていう音を下げるのをやってたら、懐かしい痛みを感じた。毎日、何時間もベンドやスロートビブラートの練習に明け暮れてた日々がよみがえった。
少し練習すると「ああ私の音だ」と旧友が戻ってくるような感覚がした。
しかし!ベンドは大変。ちゃんとフレーズ内で自然に使えるような状態を保つには練習しかない。喉や口内の筋肉トレーニングをするようなもの。
正しくできないとフレーズが洗練されない。私の目指す音楽はシックで無駄のない世界だから、不用意な音を鳴らしたら壊れてしまう。頑張ろう。
写真はホーナー社のマリンバンドデラックス。ネジを一本無くした。大丈夫そうだから、そのまま使ってる。ウサギって書いてあるのは『黒うさぎ』という曲で使うから。